経営の理念

有用な製品を世に供給することで、
公器としての使命を果たす。

会社は社員共同の生活の源泉であり、人間完成の道場である。されば先ず第一に会社の発展がそのまま社員の幸福 ─ 物心両面の成長に直結することを念願する。他方、会社存立の基盤たる現代社会は、日々不断に会社が優れたる有用の製品を世に供給することを期待している。我等は社員と社会のこの二つの立場における要求を調和充足しつつ、その過程を通じて人類の平和と進歩に寄与し、もって公器としての使命を果たすことを経営の理念とする。

 然らば、この理念のもとに結集し、会社発展の推進力となり、自己の人生を十二分に開花結実させるための必要にして且つ十分なる条件は何か ─ いわく実力、いわく誠実、いわく闘魂・・・・・・まことにこの三ケ条こそあらゆる生活の場における三種の神器である。

 またこの三条の満たされるところ、そこにはおのずから明るい職場、平和な職場、活気溢れる職場が築かれるであろう。この職場を原動力として、日に新たに日々に新たに、また日に新たなる開拓者精神を推し進めるならば、あらゆる苦難を乗り越えて会社は成長発展を続けてゆくものと確信する。願わくば我々は共にこの理念を身につけ、活力あらしめ、そして我等が職場に平和と友愛の橋をかけ、明朗にして健康な生活の建設に邁進しようではないか。

昭和35年6月発表

故 佐藤 千壽 名誉会長

社長在任期間
昭和35年6月~昭和53年6月
会長在任期間
昭和53年7月~平成20年5月
名誉会長在任期間
平成20年6月~平成20年10月

実力、誠実、闘魂

関連書籍

  • 「青年に期待する」 佐藤 千壽 著
  • 「職業と人生」 佐藤 千壽 著
  • 「40年史」 (最大となることを望まず、最良となることを望む)
  • 「45年史」 (挑戦する技術集団)
  • 「70年史」 (日々に新たに、また日に新た)